シーケンス制御設計の経験者が2023年に転職をしたら、年収がいくらになるのかご存知でしょうか。
「転職者のスキルや経験によって変わるからわからない」というのが一般的な回答です。しかし転職後の具体的な年収がわからないと、転職したほうが良いのか判断できませんよね。
そこで転職エージェントに掲載されている求人を集計し、経験者における転職後の年収を割り出しました。
転職エージェントの求人を採用した理由は、転職サイトやハローワークの求人よりも年収が高い傾向にあるからです。転職サイトやハローワークで求人を探す場合は、1割から2割ほど年収を低く見積もってください。

転職後の年収がわかっていれば、求人選びや転職で失敗するリスクを減らせます。
求人データの集計方法


シーケンス制御設計エンジニアが転職した場合の年収を割り出すにあたって、以下の方法を採用しました。
調査対象の転職エージェント
比較対象とした転職エージェントは次の5社です。
【シーケンス制御設計の求人を扱う転職エージェント一覧】
- メイテックネクスト
- マイナビメーカーエージェント
- doda(デューダ)
- リクルートエージェント
- ヒューレックス
数ある転職エージェントの中で、シーケンス制御設計エンジニア向けの求人を多く扱っているサービスだけに絞っています。
求人データの選定方法
年収データの割り出しに使用する求人は、以下のキーワードに該当するものから抜粋しました。
職種キーワード | 電気設計・シーケンス制御・制御設計・制御盤・電気制御設計 |
フリーワード | PLC・シーケンサー・ラダー回路・シーケンスプログラム・プログラマブルロジックコントローラ |
上記に該当する求人を機械的に集めただけでは、シーケンス制御設計に関係のないデータも入ってしまいます。統計の精度を上げるために、管理人が一つひとつ内容を確認した求人しかデータとして採用していません。
サンプル求人数
ランキングを作成するにあたって集めた求人データの総数は492件です。
転職エージェント名 | 有効サンプル求人数 |
---|---|
メイテックネクスト | 77件 |
マイナビメーカーエージェント | 86件 |
ヒューレックス | 120件 |
doda(デューダ) | 102件 |
リクルートエージェント | 107件 |
年収の算出方法
想定年収の最低値と最高値を足して2で割った値を年収データとして使用します。たとえば、想定年収が600万円から800万円の場合、その求人の平均年収は700万円です。


年収の高い求人を掲載している転職エージェントのランキング
各転職エージェントの掲載求人における平均年収のランキングは以下の通りです。


エージェント名 | 平均年収額 |
---|---|
メイテックネクスト | 589.61万円 |
マイナビメーカーエージェント | 558.26万円 |
デューダ | 543.80万円 |
ヒューレックス | 529.68万円 |
リクルートエージェント | 518.10万円 |
この結果をもとに、1位から3位までの転職エージェントを詳しく説明していきます。
1位:メイテックネクスト【589.61万円】


いちばん平均年収が高かったのはメイテックネクストでした。平均年収は589.61万円です。


メイテックネクストが掲載している、シーケンス制御設計経験者向け求人の平均年収割合は以下のとおりです。
【メイテックネクスト掲載求人の平均年収割合】
- 600万円~649万円(18%)
- 550万円~599万円(16%)
- 500万円~549万円(15%)
- 650万円~699万円(14%)
- 700万円~799万円(13%)
- 450万円~499万円(12%)
- 400万円~449万円(8%)
- 900万円~999万円(3%)
- 800万円~899万円(1%)
掲載求人の多くは400万円から800万円の範囲にあり、年収ごとにバランスよく求人が揃っているといえます。800万円以上の求人も4%あり、さらに高い年収を目指して転職活動をしている人も満足させられそうです。
多くの人にとって嬉しい点は、400万円以下の求人がないこと。転職最大のリスクは年収が下がることです。民間企業の平均年収といわれる450万円以下の求人ですら8%。9割以上の求人が年収450万円以上なので、転職による年収ダウンのリスクを最小限に抑えられます。
とはいえ、転職活動に慣れていないうちは「本当に大丈夫なの?」と思ってしまうのも仕方ありません。そんな人にこそ製造系エンジニアの転職に特化したメイテックネクストが最適です。
元エンジニアのアドバイザーが、転職のノウハウや業界の事情を知らなくても手取り足取りサポートしてくれます。電気制御業界の深い話も通じるため、あなたのスキルを活かせる求人を提案可能です。そのためスキルに応じた最高年収の仕事に就けるチャンスがあります。
年収を下げない、年収アップが目的の転職をする場合は、メイテックネクストからスタートしてみると良いでしょう。
公式サイト
2位:マイナビメーカーエージェント【558.26万円】


2番目に平均年収が高かったのはマイナビメーカーエージェントです。掲載求人の平均年収は558.26万円となりました。


マイナビメーカーエージェントが掲載している、シーケンス制御設計経験者向け求人の平均年収割合は以下のとおりです。
【マイナビメーカーエージェント掲載求人の平均年収割合】
- 550万円~599万円(18%)
- 600万円~649万円(16%)
- 450万円~499万円(16%)
- 650万円~699万円(14%)
- 400万円~449万円(13%)
- 500万円~549万円(12%)
- 700万円~799万円(7%)
- 800万円~899万円(2%)
- 350万円~399万円(2%)
メイテックネクストにはなかった350万円~399万円の求人が見受けられます。2%しかないため誤差といってもさしつかえはありませんが、気になる人は素直にメイテックネクストを利用した方が良さそうです。
400万円~699万円までの年収帯はメイテックネクストと変わりません。しいていうなら700万円以降の求人数が少ないですね。700万円以上の求人を探すのは難しいですが、400万円から700万円をターゲットにしているなら問題はないでしょう。
マイナビメーカーエージェントに700万円以上の求人が少ない理由は、20代~30代前半向けの求人を多く扱っているからです。年収が高い傾向にある管理職よりも一般職の募集がほとんどのため、超高年収の求人が少なくなっています。そのぶん20代から30代前半のエンジニア求人が充実しており、同年代の中でも年収の高い仕事が集まっているのです。
あなたが20代から30代前半で、年収400万円から700万円ぐらいを目標に転職をするなら、マイナビメーカーエージェントを選択肢に入れても良いでしょう。
3位:デューダ(doda)【543.80万円】


3番目にランクインしたのはデューダです。平均年収は543.80万円でした。


デューダが掲載している、シーケンス制御設計経験者向け求人の平均年収割合は以下のとおりです。
【デューダ掲載求人の年収分布】
- 500万円~549万円(25%)
- 650万円~699万円(14%)
- 600万円~649万円(14%)
- 450万円~499万円(14%)
- 400万円~449万円(12%)
- 550万円~599万円(10%)
- 700万円~799万円(3%)
- 350万円~399万円(3%)
- 800万円~899万円(2%)
- 900万円~999万円(1%)
- 300万円~349万円(1%)
- 200万円~249万円(1%)
2位のマイナビメーカーエージェントに対して、400万円以下の求人が3%増加しています。それにもかかわらず、900万円以上の求人が存在するといった結果に。ボリュームゾーンは500万円~549万円あたりで、上位2社と差はありません。
このような結果となった理由は、デューダが総合型の転職エージェントだからです。取り扱う求人の内容にこだわらないため、掲載求人の数が多く業界や分野の幅も広くなります。そのぶんだけ求人ごとの年収幅も開きやすいということです。
総合型の転職エージェントで紹介してもらえる求人は、専門性が低いため年収が低くなりがち。そのなかでもデューダは専門型の転職エージェントに匹敵するほど年収の高い求人が揃っています。
専門型の転職エージェントと違い、求人の良し悪しを自身の目で見極めない点がデメリットです。初めての転職であれば、活動に慣れてきたタイミングで使い始めると良いでしょう。
公式サイト
【結論】メイテックネクストを使って今転職すると年収589.61万円になる


転職エージェント5社を調査した結果、2023年にメイテックネクストで転職すると年収589.61万円となることがわかりました。
今回の結果は掲載求人の平均年収を機械的に集計しただけで、スキルや経験にバラつきは考慮していません。実際に転職活動で利用する際は、プラスマイナス100万円ぐらいの年収幅を想定しておくべきです。他の転職エージェントを利用した場合、もう少し年収は下がります。
年収だけをみればメイテックネクスト一択ですが、他の転職エージェントはダメというわけではありません。あなたの転職に求める結果により最適なサービスが異なるからです。
あなたが20代でスキルに自信が持てないなら、マイナビメーカーエージェントでアドバイスを貰うもよし。自分の足で積極的に求人を探したい人は、デューダを使うもよし。とりあえずメイテックネクストから使い始めてみるのもよし。
転職活動にルールはありません。転職の軸がはっきりしないうちは、