【レベル1-4】接地(アース)線を選定する|設計しながら学ぶ電気制御設計講座

ここでは、接地線(アース)の選定をおこないます。

目次
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負荷のブレーカーの定格電流から接地線の太さを計算する

接地線の太さは、負荷のブレーカーの定格電流に0.052を乗じることで計算できます。

接地線の求め方

接地線の太さ[sq] = ブレーカーの定格電流[A] × 0.052

6.5 = 125 × 0.052

6.5sq電線は存在しないため、これよりも大きい最小の8sq電線が適切であるといえます。

電線の種類を選定する

接地線の種類を選定するのに必要な条件は以下のとおりです。

接地線の選定条件
  • 電圧200V
  • 環境温度35℃
  • 太さ8sq

以上の条件にて、以下の表より電線の種類を選定します。

名称定格電圧許容温度断面積特徴
KIV600V60℃0.75~250耐油性、耐水性、可とう性(柔軟性)に優れる。大型電気機器の配線に使用される。
VSF300V60℃0.5~2耐水性、可とう性(柔軟性)に優れる。小型電気機器の配線に使用される。
KV100V60℃0.3~2可とう性(柔軟性)に優れる。100V以下の信号用配線に使用される。
HIV600V75℃0.75~250耐油性、耐水性に優れ、許容温度が高いため環境温度が高い場所に使用する。

電圧200Vに耐えられ、8sqに対応しており、35℃の使用環境であれば、KIV電線が適切です。

HIV電線も使用できますが、環境温度が60℃以上とならない場合は価格の安いKIVが適切です。

接地線はKIV8sqが適切である

接地線の電線を選定するために割り出した結果は以下のとおりです。

接地線の選定結果
  • 電線太さ ⇒ 8sq
  • 電線種類 ⇒ KIV電線

ここまでの結果より、接地線の電線は『KIV8sq』が適切であることがわかりました。

回路図には以下のとおり電線情報を記載しておきましょう。

参考:KIV 電気機器用ビニル絶縁電線|KANZACC

【おまけ】接地線サイズ早見表

ブレーカーの定格電流[A]接地線太さ[sq]
50A以下2sq
100A以下5.5sq
150A以下8sq
200A以下14sq
400A以下22sq
600A以下38sq
1000A以下60sq
1200A以下100sq

【レベル1-5】制御盤外の電線管と電線を選定する

次は制御盤から汲み上げポンプまでの配線と電線管を選定していきます。

⇒ 【レベル1-5】制御盤外の電線管と電線を選定する

参考リンク

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