【三菱シーケンサ】MELSEC-A CPU通信ケーブルと通信手順を解説【誰でもできる】
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今では生産終了してしまったMELSEC-Aシリーズ。
徐々にMELSEC-Qシリーズに置き換えられ、本体は年々減少していますが未だに現役で使用している設備も見かけます。
MELSEC-AはMELSEC-Qと違って操作にクセがあり、資料もあまりないため、初めてふれるPLCとしては難易度高めです。
今回は、MELSEC-A CPUとパソコンをつないでGX-Deveroperを使い、ラダーデータのバックアップを行う方法について解説します。
目次
準備するもの
必要となるのは、データ読出し用のソフトウェアと通信ケーブルです。
MELSEC-A、MELSEC-FXCPU(D-SUB25P)インタフェースコンバータケーブル
パソコンとシーケンサを接続するためのケーブルです。
ケーブルを購入する際は、MELSEC-QnA/A CPUに対応している必要があります。
ダイヤトレンド社製のインタフェースコンバータフルセットバッグがあれば、三菱電機関係のFA機器すべてと接続が可能です。
入手先:ダイヤトレンドDIFC-U4|楽天市場
GX-Developer
GX-Developerは、シーケンサ内のラダーデータを編集するための三菱電機純正ソフトウェアです。
2022年現在はGX-Developer単独での販売がないため、パッケージングソフトウェアGX-Works3を購入するしかありません。
GX Works3を購入すると、GX-Developerが付属します。
入手先:
三菱電機 SW1DND-GXW3-J MELSOFT GX Works3(日本語版) シーケンサエンジニアリングソフトウェア MITSUBISHI ELECTRIC FA Library バンドル製品:GX Works2(日本語版)GX Developer(日本語版) 価格:127050円(税込、送料別) (2022/10/30時点) |
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基本構成
対象のCPU型式は”A2USH-S1″
今回の解説で使用するシーケンサは、MELSEC-A A2USH-S1 CPUです。
CPU本体の25ピンメスソケットがRS-422ポートです。
接続構成はPC⇔PLC直結
対象のシーケンサとパソコンは、直結にて通信を行います。
接続準備(ハードウェア)
シーケンサ側に通信ケーブルを接続する
シーケンサのRS-422(25Pin)ポートへ、通信ケーブルを接続します。
通信中に抜けないよう、ネジを締めて固定してください。
パソコン側に通信ケーブルを接続する
今回はRS-232ポート内蔵のパソコンを使用します。
パソコン側のRS-232Cポートに通信ケーブルを接続します。
通信中に抜けないよう、ネジを締めて固定してください。
接続準備(ソフトウェア)
デバイスマネージャを起動する
パソコンを操作して、コントロールパネルから”ハードウェアとサウンド”を選択します。
ハードウェアとサウンド内の、”デバイスとプリンター”から”デバイスマネージャ”を起動します。
通信ケーブルが接続されている通信ポート(COM)を確認する
デバイスマネージャ内のポート(COMとLPT)を選択すると、使用中の通信ポートとポート番号の一覧が表示されます。
今回の例だと、使用中の通信ポートは通信ケーブルだけで、ポート番号は”COM1”となります。
ポート番号はGX-Developerの設定の際に必要となるため、忘れないようメモをしてください。
接続手順
GX-Developerを起動する
パソコンにインストールされたGX-Developerを起動します。
[オンライン]から”PC読出”を選択する
メニューバーの[オンライン]を選択し、項目”PC読出”を選択します。
PCシリーズから”ACPU”を選択する
PCシリーズ選択ウィンドウが表示されたら、ドロップダウンリストの中から”ACPU”を選択し[OK]を押してください。
接続先指定ウィンドウが表示されることを確認してください。
接続先設定を行う
パソコン側I/Fを設定する
パソコン本体のRS-232Cポートを使用する場合は、シリアル接続を選択します。
シリアルのアイコンをダブルクリックすると、パソコン側I/Fシリアル詳細設定を行うことができます。
次のとおりに設定したあと、[OK]を押してください。
- COMポート
- デバイスマネージャで確認した通信ポート番号を選択します
- 伝送速度
PC側I/Fを設定する
PLC側のインタフェースを設定します。
今回はCPUに内蔵されているRS-422(25ピン)ポートを使用するので、”CPUユニット”のアイコンをダブルクリックします。
PC側I/F CPUユニット詳細設定画面が表示されたら、CPUモードを”ACPU”に設定します。
その他チェック項目は、今回の接続方法ではチェックする必要はありません。
他局指定を設定する
今回接続するPLCの他局指定を設定します。
他局指定とは、同一ネットワーク内の他のPLCから別のPLCに接続するための設定です。
パソコンと対象PLCをケーブルで直接つないでいる場合は、”他局指定なし”をダブルクリックします。
自局詳細設定画面が表示されますが、初期値のままで[OK]を押してください。
通信テストを実行する
接続先設定が終わったら、通信テストを行います。
接続先指定画面の”通信テスト”を押します。
通信に成功すると、通信先のPLCの型式が表示されます。
ダイアログボックスを閉じて、接続先指定画面内の[OK]を押してください。
通信に失敗すると、原因一覧がダイアログボックスに表示されます。原因を取り除き、再度通信テストを実施してください。
PC読出からPLC内部データを抜き出す
接続先指定が終わると、PC読出画面に移行します。
PC読出画面では取得したい内部データを選択し実行することで、パソコンへデータを保存することが可能です。
上記の項目以外は、表示された場合にのみ ✔ をしてください。
読出しを実行する
PLCからデータ読出しを実行します。
PC読出画面の[実行]を押すと、読出し実行許可のダイアログボックスが表示されるので、[はい]を選択してください。
読出しが完了するまでケーブルを抜かずに待機してください。
完了のダイアログボックスが表示されたら、データの読出し完了です。
読み出したデータを確認する
PC読出し画面を閉じると、読みだしたデータが表示されます。
データが表示されたことが確認できたら、任意の保存先にデータを保存してください。
以上で通信方法とバックアップ取得手順の解説は終了です。
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