この章のまとめ
- AWGはアメリカのUL規格に準じた電線の太さを示す尺度
- SQは日本のJIS規格に準じた電線の太さを示す尺度
- SQで必要な電線太さを割り出し、対応表からAWGに変換するとラク
- 圧着端子はSQ相当のAWGなら同じものが使える
- 図面に電線太さを記載するときはSQとAWG両方を書くと良い
この章では、電線の規格であるAWGとsqの違いについて学びます。
日本国内向けの設備を設計する際は、sqで電線の太さを表記することがほとんどです。
しかし納入先の仕様によっては、AWG表記を求められることも。
AWGとsqの違いと、対応表があることを知っておけば、ハード設計で詰まることはないでしょう。
目次
AWG(アメリカンワイヤーゲージ)とはアメリカの電線規格
AWG(アメリカンワイヤゲージ)とは、海外で使用されている電線の太さを示す尺度です。
アメリカのUL規格に則って製造されています。表記は『AWG◯◯』です。
対してsq(スケア)は、日本で使用されている電線の太さを示す尺度です。
日本のJIS規格に則って製造されています。表記は『◯◯sq』です。
AWGとSQの対応表
相当sq(スケア) | AWG(アメリカンワイヤゲージ) | AWG断面積 |
---|---|---|
0.05sq | AWG30 | 0.051m㎡ |
0.08sq | AWG28 | 0.081m㎡ |
0.12sq | AWG26 | 0.129m㎡ |
0.2sq | AWG24 | 0.205m㎡ |
0.3sq | AWG22 | 0.326m㎡ |
0.5sq | AWG20 | 0.517m㎡ |
0.75sq | AWG18 | 0.823m㎡ |
1.25sq | AWG16 | 1.309m㎡ |
2sq | AWG14 | 2.081m㎡ |
3.5sq | AWG12 | 3.309m㎡ |
5.5sq | AWG10 | 5.262m㎡ |
8sq | AWG8 | 8.368m㎡ |
14sq | AWG6 | 13.30m㎡ |
22sq | AWG4 | 21.15m㎡ |
38sq | AWG2 | 33.63m㎡ |
38sq | AWG1 | 42.41m㎡ |
60sq | AWG1/0 | 53.49m㎡ |
60sq | AWG2/0 | 67.42m㎡ |
80sq | AWG3/0 | 85.3m㎡ |
100sq | AWG4/0 | 107.2m㎡ |
図面で指示する際はsqとAWGの両方を記載すると良い
sq(スケア)は日本のJIS規格による表記なので、国内向けの設備を設計する際に使用しましょう。
対してAWG(アメリカンワイヤゲージ)は、海外向けの設備を設計する際に使用します。
図面に電線サイズを記載する際は、sqとAWGの両方を表記してください。
国内向けに作った設備が海外へ輸出される場合もあれば、その逆もあるためです。
たとえば国内向けなら『22sq(AWG4)』、海外向けなら『AWG4(22sq)』と表記すると、現地人も日本人も優しい図面となります。
圧着端子はsqとAWG共に同じものが使える
sqとAWGの導線太さは微妙に異なりますが、圧着端子は同じものを使用できます。
AWG10なら5.5sq用の圧着端子R5.5-〇〇といった具合ですね。
海外向けの設備を扱うならSQ→AWGの変換は覚えておこう
この章のまとめ
- AWGはアメリカのUL規格に準じた電線の太さを示す尺度
- SQは日本のJIS規格に準じた電線の太さを示す尺度
- SQで必要な電線太さを割り出し、対応表からAWGに変換するとラク
- 圧着端子はSQ相当のAWGなら同じものが使える
- 図面に電線太さを記載するときはSQとAWG両方を書くと良い
海外向けの設備を扱うなら、AWG尺度の電線で図面を書く必要があります。
必要なSQさえ割り出せてしまえば、AWGに変換するだけなので難しくはありません。
また、海外製の制御機器ではAWG表記が多いため、AWG→SQ変換できるように対応表を覚えておきましょう。
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