あなたは退職代行についてご存知でしょうか?
名前の通り『退職手続きを代行する』サービスです。
退職を申し出にくい環境の職場で利用されることが多く、一度も顔を出さずに退職できるのが特徴。
実は弊社も弁護士が運営する退職代行を使われた経験があります。
退職代行を利用した社員は、上司からパワハラを受けサビ残を強要されていました。(会社全体としてはちゃんと残業をつける体質です)
何回か本人から悩みの相談を受けていて、かなり深刻な状況だったようです。
で、突然その社員が退職代行からの連絡とともに飛んだんですよね。
その後が大変で、会社は弁護士から過去のパワハラに対する慰謝料とサビ残の請求処理に追われました。
問題を起こした上司は上層部から詰められ、訓告を受け、身も心もボロボロになりがならも出社しています。
最終的に、会社は社員の言い分を認め、パワハラ示談金とサビ残の未払い金を見事に全部勝ち取りました。
嫌いだった上司に対して最高の復讐になったと思います。
この騒動を見て思ったのが「会社原因とトラブルを抱えているなら退職代行はアリ」ということ。
パワハラ示談や残業代未払いなどを請求できる点は、単に辞める以上のダメージを会社へ与えられます。
もしかするとコレを読んでいる人の中にも、パワハラや残業代未払いなどで悩んでいる人がいるかもしれません。
この退職代行を使った復讐劇について、もう少し詳しく話していこうと思います。
【実話】退職代行で辞めた社員にサビ残代を全部回収された話
私が務める会社では、過去に退職代行を利用して辞めた人(以下Aさん)がいました。
上司(以下B)からのパワハラとサビ残強要などに我慢できなくなったのが理由とのこと。
弁護士から「Aさんは本日付で退職します」とのメールが送られてきたきり、Aさんは姿を見せなくなりました。
メールの内容は、
- Aさんに対して直接の連絡は禁止
- 退職のやり取りはすべて弁護士経由のこと
- 引き継ぎは添付のエクセルが全て
- 会社側は期限までに退職に必要な手続きをおこなうこと
という退職するのに必要最低限のことだけ。
普通はこれで退職して終わりですが、後に会社側と退職代行側で激しく争うことになります。
パワハラに対する示談金とサビ残の未払金請求がきた
Aさんが利用した退職代行は弁護士事務所が運営するタイプでした。
退職に関する手続書類にくわえて、
- 過去のパワハラに対する示談金
- サービス残業の未払金
これらの請求書類も送られてきたのです。
当然ながら上司Bは、
迷惑な辞め方をしたクズに払う金はない!!
とご立腹。
退職金も、示談金も、未払金も全て払う義務はないと、請求を無視することに決めました。
弁護士から民事訴訟をちらつかされて諦めて支払うことに
相手は法律のプロである弁護士です。
民事訴訟を会社にちらつかせたことで、法的根拠のない上司Bの言い分はあっという間に覆りました。
結局、
- 退職金は満額支払い
- パワハラに対する示談金を支払い
- 過去3年分の未払い残業代を満額支払い
Aさんの完全勝利で決着。
この話題は社内で持ち切りとなり、原因となった上司Bは上層部から詰められ訓告処分となりました。
さらに会社は退職代行を使わせないための規定を検討しているとのこと。
今回の騒動で会社側も、パワハラ上司を放置した代償にだいぶ懲りたようです。
そもそも労働基準法で『職業選択の自由』がある限り退職を制限できないので、会社が規制しても無意味です。
【後日談】パワハラ上司Bは会社を辞めました…
パワハラ上司Bの後日談です。
結論を言うと会社を辞めました。
- 退職代行を使われ会社に恥をかかせたこと
- 通期評価が最低ランクに落ちたこと
- 会社への居心地が悪くなったこと
他にも原因があったようですが、今の会社を続けていくのが難しくなったようです。
Aさんが辞めたあとの話なので、本人の耳に入っているかはわかりません。
結果として自分の身を挺して、上司Bを辞めさせたのは最高の復讐になったと思います。
私も部下を教育する立場にあるので、あまり他人事ではないと感じています。
退職代行を使われた側からみる利用者のメリット・デメリット
実話をもとにした退職代行利用例で分かる通り、Aさんは完全勝利を収めました。
会社へ一度も顔を出さずに、です。
その一部始終を体験した側としてわかった、退職代行のメリット・デメリットについて説明します。
退職代行を利用するメリット
退職代行を利用するメリットは、主に次の3つですね。
- 会社と一切関わらずに退職できる
- 弁護士系ならサビ残未払金、パワハラ示談金を請求できる
- 辞めたいと思ったその日に辞められる
退職代行を使えば、辞めたいと思ったタイミングで一切会社と関わることなく退職できるのが特徴です。
実際にAさんは退職代行を利用したタイミングから、一度たりとも会社へ顔を出していません。
当然ですが、Aさん本人からの連絡も一切ありません。会社がAさんに連絡するのも禁止です。
すべて代行業者または弁護士経由でやり取りがおこなわれるからです。
引き継ぎも法律上の必要最低限だけ。
引き継ぎ書類を見ましたが、全然役に立たないレベルでした…
さらにAさんは弁護士系の退職代行を利用していたため、サビ残請求とパワハラ示談金もゲット。
会社から不遇な扱いを受けているなら、退職代行を使って辞めるのは理にかなっていると感じました。
退職代行を利用することで起きる問題
退職代行にもデメリットはあります。
実際にAさんが退職代行を利用した結果発生したデメリットは、次のとおりです。
- 会社を辞めるだけなのにお金がかかる
- 二度と同僚に顔合わせができない
退職代行はタダではありません。
弁護士なし | 1~2万円が相場 |
弁護士あり(未払金請求あり) | 5万円前後が相場 |
料金が高くなるほど、オプションとして法的なトラブルに強くなっていく仕組み。
未請求のサビ残があったりパワハラを受けていたなら、弁護士ありでも十分にお釣りが来ます。
支払った5万円以上にお金が返ってくるし、会社へは大ダメージを与えられるので損はしません。
そういったことはなく単に辞めるだけなら、安い代行を使ってサクッと辞めてしまうと良いでしょう。
もう一つのデメリットは、二度と同僚に顔合わせができなくなること。
退職代行で辞める場合まともな引き継ぎがないため、残された同僚の反感を買います。
Aさんの引き継ぎは満足のいくものではなく、負担は残された同僚に降りかかりました。
仲が良かった人でさえ、
仕事を残して辞めていくなよ!!ふざけやがって
と言うほどです。
この状況で同僚に改めて顔を合わせるのは困難だと思います。
なので、前職の人間関係は捨てる覚悟で利用するべきでしょう。
辞めるだけなら安い退職代行で十分
弁護士系の退職代行のほかに、労働組合運営の退職代行も存在します。
大きな違いは、
- 退職することだけに特化
- 料金が安い
- 退職代行中の法的トラブルは自己責任
という点です。
単に辞めたいだけなら、費用が安く済む労働組合運営の退職代行を使う手もあります。
メリットは料金の安さと手軽さ
労働組合系の退職代行の特徴は、費用が安く済むことです。
2万円前後が相場で、気軽に利用しやすい点が支持されています。
- 退職を言い出しにくい雰囲気の職場
- 一刻も早く会社との関わりを切りたい
- 未払金請求とかめんどくさい
「辞められさえすれば良い」ならコストパフォーマンスの良い労働組合系で十分です。
未払金や示談金請求は諦めないといけない
労働組合系は退職することが目的なので、パワハラや未払いサビ残などの請求はできません。
さらに、退職金の支払いを会社が渋った場合、支払いを受けられません。
運が悪いと、会社があなたに法的措置を取った場合、自分で対処しないといけません。
労働組合系の退職代行は利用者を法的に退職させることが仕事です。
退職以外の問題については、諦めるか自分で対処するしかありません。
私はよほど物分りの良い会社が相手でない限り、弁護士付きの代行を選ぶべきだと思います。
未払いのサビ残やパワハラ示談金、退職金が手に入るので、それで支払えば損しないからです。
退職に関する法的トラブルは個人で解決できないから弁護士は必須
実際に退職代行を使われた側の状況を見る限り、弁護士系の退職代行は心強いと感じます。
当事者ではない私であっても、退職代行の凄さを思い知らされたからです。
本来であれば退職代行は世の中に不要なサービスですが、悪質な会社が存在する以上役に立ちます。
実際にAさんが利用していた弁護士系の退職代行を小耳に挟んでいたので、紹介しておきます。
Aさんが利用した弁護士系退職代行『弁護士法人ガイアの退職代行サービス』
運営会社 | 弁護士法人ガイア総合法律事務所 |
住所 | 東京都港区新橋3丁目2番3 千代川ビル6階 |
代表弁護士 | 安澤 尚志 |
代行料金 | 55,000円 |
残業代、退職金請求 | あり ※成功報酬として20%~30%の手数料がかかります |
公式サイト | https://www.gaia-law-office.jp/ |
弁護士法人ガイアの退職代行サービスなら、Aさんが会社に対しておこなった請求をすべてカバーしています。
- 即日退職可能
- 退職まで有給消化
- 退職金全額請求
- サービス残業代請求
- パワハラに対する示談交渉
今回話したまんま、同じことをあなたの会社に請求可能。
弁護士が運営する退職代行なので、労働基準法に関わる内容であれば全て対応してもらえます。
実際にAさんは、
- 即日退職
- 有給消化
- 退職金請求
- サービス残業代請求
- パワハラ示談
これらすべてを勝ち取った上で退職していったので、実力は確かです。
ある意味会社に対する最高の復讐かも。
登録フォームからなら、3分もあればすぐに登録できるようです。
弁護士とのやり取りもLINEでできるため、誰とも顔を合わせずに退職できるのは楽でいいですね。
細かい料金体系や受けられるサービスなどは、下記のURLから確認してみてください。
弁護士法人ガイアの退職代行サービス:https://www.gaia-law-office.jp/
会社とのいざこざを抱えているなら退職代行を使うのは正しい
利用にはお金がかかるものの、弁護士系の退職代行を使うメリットは計り知れません。
- 一度も顔を出さずに辞められる
- 辞めたいと思ったその日に辞められる
- パワハラ示談、未払いサビ残を請求できる
- 退職金も法律に則って満額請求できる
実際に使われた会社側も、本人に連絡は取れないし弁護士からは詰められるしで散々でした。
最終的にはパワハラ上司Bは会社をやめることとなり、復讐としては成功だったかもしれません。
賛否両論ある退職代行の利用ですが、会社が悪事を働いているならコレくらいされても仕方ないかなと。
本当は退職代行を使わずに穏便に辞められるのが一番。
しかし、そうはいかない人もいると思います。
会社とトラブルを抱えているなら、退職代行を使うのも正しい選択です。
後で起きるかもしれないトラブルを考えて、弁護士付きの退職代行のほうが安心だと思います。
値段は高いかもしれませんが、弁護士が法的根拠をもとにきっちりと退職させてくれるからです。
パワハラや残業代未払いで悩んでいるなら、退職代行も選択肢として考えてみてください。
普通の会社なら、弁護士をたてられた時点で諦めて退職に応じてくれますよ。