「未経験でも教育するから大丈夫!」
こう言われて入社したものの、自主学習ばかりで教育してもらえない日々。
OJTで突然現場に連れて行かれても、知識がないので何をやっているのかさっぱりわからない。
そうしているうちに案件を任されるも、全く手が進まない。
そもそも教えられていないので、進め方もよくわからない。
納期が迫っているにもかかわらず終わる気配がないので、上司へ質問するも回答を理解できない。
最初は優しかった先輩や上司も、何度も質問していると邪険に扱ってくるように。
仕事が終わらない、聞いてもわからない。怒られるのもつらい。
自分の能力のなさに対して自己嫌悪に陥り、会社へ行くのが億劫になった。
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今、制御設計をやっていて難しくてついていけない人の多くは、このような体験をしていると思います。
私も入社して3年くらいまでは、わからないことだらけで失敗しまくり。
現場での設備調整を任されて、全く上手くいかず周りから怒鳴られながら死ぬ気で終わらせた記憶もあります。
当時は「自分にはセンスが無いんだ…」と落ち込み、辞めることも考えました。
確かに制御設計は覚えることも多く、センスも必要で難しい仕事なのは事実です。
なので1年も経たずに辞めていく人は結構います。
でも彼らのその後を追ってみると、意外にもみんなうまいことやってるんですよね。
設備保全に転職し活躍するAくんの話
Aくんは入社3年で退職しました。
辞めた原因は担当した案件で大失敗し、立ち直れなかったからだそう。
具体的には、納期前日になっても設計が終わらず、納期遅延で会社に損害を与えたからです。
正直いって3年目なら全然大目に見てもらえる範囲の失敗だったのですが…。
しかし、本人はかなりショックを受けたようで、4ヶ月後に退職しました。
Aくんは設備保全に転職し楽しくやっているとのこと
Aくんとは仲が良かったので、退職後も連絡を取っていました。
次の転職先は制御設計の経験を活かして、設備保全を選んだとのことです。
転職活動も「一社目で内定が決まったので拍子抜けした」とも言っていました。
たしかに、設備保全で制御設計の知識がある人材は引く手あまたです。
制御設計から設備保全への転職は、鉄板ルートと言っても過言ではありません。
転職してから2年経つ今でも設備保全マンとして、楽しく働いているとのことでした。
制御設計と設備保全は共通した業務もありとっつきやすい点がメリットです。人材需要も高く、転職しやすい職種と言えます。
ロボットSIerへ転職し活躍するBくんの話
Bくんは4年勤めてから、ロボットSIerの会社へ転職しました。
ちょこちょこミスをするタイプで、上司からもよく怒られている姿を見た記憶があります。
本人も「制御設計は考えることが多くて難しい」と言っていました。
上司からの評価もあまり良くなく、これ以上はついていけないと言って退職。
ミスはあるものの戦力として活躍していたので、残念な結果となりました。
興味のあったロボット関係の仕事へ転職し活躍中
Bくんの転職先はロボット関係の会社です。
理由は、制御設計エンジニアとして働く中で、ロボットを動かすのが楽しかったから。
5社受けて、2社から内定をもらったと言っていました。
制御設計のスキルを活かせる、生産ラインに組み込むロボットを扱う会社を選んだそうです。
現在は生産ラインのロボットシステム構築エンジニアとして活躍しているとのこと。
本人も「制御設計よりロボットを扱っている方が楽しい」と言っています。
私もロボットを扱うことはありますが、合う人には楽しい仕事なのかもしれません。
生産現場のロボットを扱う会社としても、制御設計の知識がある人材は貴重みたいですね。
ロボットSIerでも会社を選べば、制御設計の経験を活かせる職種です。得意不得意は分かれるかもしれませんが、合う人には楽しい仕事だと思います。
フィールドエンジニアへ転職し活躍するCさんの話
Cさんは7年間制御設計エンジニアとして勤め、フィールドエンジニアに転職しました。
制御設計に関しては可もなく不可もなくといった実力。
制御設計が好きかどうかで言ってもどっちでもない、といった人でした。
とはいえ普段から「もっと給料のいい会社へ転職したい…」と言っていたのを聞いています。
で、ある日突然退職願を提出し、転職していきました。
工作機械メーカーのフィールドエンジニアに転職し高給取りへ
Cさんは特に希望する職種はなく、高給取りの会社を目標に転職活動をおこないました。
その中で、制御設計のスキルを活かせて、給料が高かったフィールドエンジニアを選んだようです。
30歳手前だったので、転職活動はそこそこ苦労したとのこと。
10社応募して、
- 5社書類落ち
- 2社1次面接落ち
- 1社最終面接落ち
- 2社内定
という結果でした。
内定を貰った2社のうち、給料が高かった工作機械メーカーのフィールドエンジニア職にしたとのことです。
客先工場への出張作業が多く、大変だけど会社に引きこもって設計していたときより楽しいと言っています。
フィールドエンジニア職はアドリブ力が必要な仕事ですが、経験豊富な人にはぴったりな仕事です。
どの機械メーカーも制御設計の経験がある人材をフィールドエンジニアに据えたいので、転職難易度は低め。
制御設計で活躍できないなら、フィールドエンジニアという選択肢もあるのではないでしょうか。
この世に機械がある以上、メンテナンスや修理の仕事はなくなりません。機械やAIにとって代われない仕事なので、将来性もバッチリあります。
3人の事例からわかること
- 大失敗に悩んで設備保全に転職したAくん
- 苦手な制御設計から好きなロボットSIerに転職したBくん
- 給与アップのためにフィールドエンジニアへ転職したCさん
彼らの共通点は制御設計の経験を活かして転職したことです。
制御設計の経験は多種多様な職種で活かせるため、転職先も幅広くあります。
「制御設計が難しくて、もうついていけそうにない…」
と感じている人は、無理して制御設計にしがみ続ける必要はありません。
見方を変えて異職種も検討すれば、制御設計の経験のあるあなたを欲しがる会社はたくさんあります。
そんな大層な経験やスキルがなくても、基本がわかるだけで十分。
だって周りの人たちは制御設計を専門にしたことがない人たちだから。
偏差値60の人が平均偏差値70の学校へ行くと落ちこぼれです。
しかし、平均偏差値50の学校へ行けば優秀な人材になれます。
制御設計を活かして異職種へ転職するということは、勝てる場所で戦うということです。
制御設計がダメでも必ず活躍できる場所はあります。得意なことや興味のある分野で働くほうが、必ず結果を出せますよ。
3人が使っていた転職エージェントを紹介しておく
3人とも転職目的は違えど、似たりよったりな転職エージェントを使っていました。
聞けた範囲で紹介しておきます。
3人が利用した転職エージェント
- 設備保全に転職したAくん
- リクナビネクスト
- メイテックネクスト
- ロボットSIerに転職したBくん
- リクナビネクスト
- マイナビ転職
- メイテックネクスト
- doda
- 工作機械系フィールドエンジニアに転職したCさん
- JACリクルートメント
- メイテックネクスト
- リクナビネクスト
内定をもらったときに利用していた転職エージェント
Aくん『メイテックネクスト』
リクナビネクストは転職活動初期に求人相場を見るために利用。
転職活動はメイテックネクストを使い、設備保全を募集している会社に内定しました。
Aくんいわく、
メイテックネクストには制御設計専門の担当者がいたので、制御設計以外でスキルを活かせる職種を相談したら、設備保全を紹介された。結果的に、すぐに内定が出て、自分にもあっている仕事につけたので良かった。
とのこと。
制御設計から設備保全に転職するなら、メイテックネクストを利用してみると良いかもしれません。
メイテックネクスト:https://www.m-next.jp
Bくん『doda』
リクナビネクストとマイナビ転職は、求人相場を知るために利用。
転職エージェントはメイテックネクストとdodaの2つに登録。
dodaのほうで希望の仕事が見つかったため、そちらで転職を決意したそうです。
ロボットSIerという特殊な職種だったので、求人の数が多いdodaのほうが選択肢は多かった。メイテックネクストも悪くはないけど、ちょっと選択肢が少ない気がする。
dodaは総合型の転職エージェントで、多くの求人を抱えている点が強みとのこと。
特殊な業種へ転職を検討している場合は、求人数の多いdodaを利用してみると良いかもしれません。
doda:https://doda.jp
Cさん『メイテックネクスト』
リクナビネクストは求人を見るために利用。
年収を上げたかったので、JACリクルートメントとメイテックネクストに登録しました。
JACリクルートメントをメインに利用していましたが、なかなか内定が出ずメイテックネクストへ切り替え。
切替後に2社内定をいただき、年収の高いフィールドエンジニア職を選びました。
JACリクルートメントは高年収の求人は多いが応募要件も厳しい。メイテックネクストは比較的年収もよく、自分のスキルでも応募できる求人が多かったので助かった。
メイテックネクストは30代の転職も得意で、Cさんの経歴とマッチする求人が多かったのかもしれません。
製造系の多種多様な転職を扱っているので、一度登録して話を聞いてみるのありだと思いました。
メイテックネクスト:https://www.m-next.jp
制御設計に向いてなかった人たちも実際どうにかなってます
制御設計が難しいと感じ、ついていけないなら、思い切って職種を変えるのも手です。
下手に転職先へ制御設計を選ぶと、またつらい思いをしないといけません。
転職する職種を制御設計に絞らなければ、活躍できる場はたくさんあります。
3人の事例を見てわかると思いますが、なんだかんだ異職種でもうまくやっているんです。
たしかに異職種への転職は、
- 転職活動はめんどくさいし
- 仕事はイチから覚えないといけないし
- 人間関係の再構築もたいへんだし
- 給料がさがるかもしれない
といった苦労はあります。
それでも今、しんどい思いをして苦手な制御設計を続けるよりも未来のある選択ではないでしょうか?
今回紹介した3人の事例も、みんなに当てはまらないかもしれません。
しかし、あなたのキャリアプランの参考にはなると思います。
3人が使っていた転職エージェントなら、無料で転職の相談ができるためぜひ使ってみてください。