制御設計エンジニアとして一人前と呼ばれるには、市場からの評価が高くないといけません。
ここでいう市場からの評価とは、企業が求める人材になれているかどうかを指します。
なので基本的なことがわかる・できるレベルでは、一人前と言われるには足りないということ。
基礎に加え世の中で必要とされているスキルや知識を持つことで、初めて一人前と呼ばれるのです。
一人前と呼ばれる人は会社に金を運ぶ人材である
一人前という定義は「誰の目線で判断するのか」が重要です。
一般的なイメージでは「一通りの仕事をこなせるようになれば一人前だ。」と考えられています。
この点の問題は、あくまでもエンジニアの目線であり会社という営利活動の目線がないことです。
どこへ行っても一人前と呼ばれるには、会社に利益をもたらせるようにならないといけません。
真に企業が求める一人前の人材は、金の稼ぎ方を知っている人なのです。
金の稼ぎ方を知っている人材とはどんな人なのか？
制御設計エンジニアにおいて金の稼ぎ方を知っている人は、以下のスキルを持ち合わせています。
- 高額な受注を獲得するための試算能力
- 得意な手法へ誘導するための交渉能力
- ミスや出戻りをなくすための設計能力
高額な受注を獲得するための試算能力
見積もりの段階で十分な金額を取れなければ、利益を残すことは不可能です。
稼げるエンジニアには、しっかりと利益を残せる見積もり試算の能力が身についています。
当然、ただ高いだけの金額を提示しても顧客は納得しません。
金額の根拠を提示し、相手の疑問をしっかりと解消する必要があります。
そのためには、知識だけでなく経験も必要なのは当然です。
見積試算は軽視されがちなスキルですが、エンジニアの腕の差がはっきりする作業ともいえます。
得意な手法へ誘導するための交渉能力
制御設計エンジニアにも、顧客との交渉能力が必要です。
指示されたとおりに設計するだけが仕事だと思っていたら大間違い。
顧客と交渉し納得させる能力も必要です。
金を稼げる人は、顧客のいいなりではありません。
得意な手法を採用させることで、自分の仕事を減らし、かつ会社へお金をもたらすと理解しているからです。
交渉して仕事を減らすことも制御設計エンジニアにおける大切なスキルのひとつ。
交渉能力の高い制御設計エンジニアは希少であるため、市場では重宝されます。
ミスや出戻りをなくすための設計能力
適当な設計であとからミスが発覚し、出戻りで工数を浪費する人。
あなたの周りにもいませんか？
しょうもないミスによる損失を直接被るのは会社側です。
しかし利益が減るとボーナスにも影響するため、結果的には従業員のあなたも被害を受けているともいえます。
対して金を稼げる制御設計エンジニアは、ミスや出戻りをなくすことに注力します。
ミスや出戻りをなくすことこそ、利益を残し自分の仕事を減らす最善の方法だと理解しているからです。
大切なのは、基本に忠実であること。
あたり前のことを当たり前にこなせる人は意外と少ないものです。
こういった人は、どの会社でも即戦力として重宝されるため、市場価値も高いといえます。
自分が一人前かどうかを知る方法は２つある
自身が一人前であるかどうかを知りたいなら、外の世界へ足を伸ばす必要があります。
会社の中で評価されたとしても、あくまで井の中の蛙。本当の価値を知ることはできません。
私が提案する、制御設計業界の中で一人前かを知る方法は以下の3つです。
- 実際に転職活動をしてみる
- 転職エージェントに市場価値を聞いてみる
- 制御設計の副業を始める
実際に転職活動をしてみる
実際に転職活動をしてみると、自身の立ち位置が簡単にわかります。
外の世界で通用するかを知りたいなら、外部の人間に聞くのが最も手っ取り早い方法だからです。
合わせて自己アピール能力の確認も可能。
実際の転職活動では、経歴やスキル以上に伝える力が強い人が有利です。
要は口が上手ければ、比較的簡単に内定を獲得できるということ。
だから面接では良さそうに思えた人材が、入社したら全然ダメだったというトラブルが起きるのです。
逆に伝える能力が欠如していると、制御設計のスキルがどれだけあっても内定をもらうのは難しくなります。
なので独学での転職活動で内定が取れない人は、スキルがダメなのか口が下手なのかの判断がつきにくい点が問題です。
スキルがあるのに自己アピールで足切りされると、自分が一人前かどうかの判断がつきません。
次で紹介する転職エージェントを利用すると、自己アピールが苦手な人でも足切りされることがなくなります。
転職エージェントに市場価値を聞いてみる
転職エージェントでは、求人の紹介だけでなく、書類の添削や面接の練習などにも対応しています。
独学で選考対策をするよりも、圧倒的に通過率が高まるため、文章が苦手だったり口下手な人は利用するべきでしょう。
大抵の転職エージェントは無料です。
正直に「自分が業界で通用する一人前かを知りたい」と理由を伝えれば、無理に転職勧めてくることはありません。
むこうもビジネスなので、多少は転職を推してくることはあるでしょうが、嫌なら利用をやめればいいだけです。
転職エージェントを利用する際は、制御設計エンジニアの転職に理解が深いサービスを選びましょう。
「なんかネットの広告で見たことがある」程度の理由で適当に決めると後悔するので。
私のおすすめは転職エージェント特徴一覧で紹介しているので、そちらをご覧ください。
【番外編】制御設計の副業をしてみる
副業をしてみて自分のスキルが外で通用するかを確認するのも、ひとつの方法です。
「副業なんて何をすればいいのかわからないよ。」
という人は、始めやすい以下の4つからスタートしてみてください。
- クラウドワーキングに案件を受注する
- ブログ、YouTubeで情報発信をする
クラウドワーキングで案件を受注する
クラウドテック(公式HP)やBizseek(公式HP)といった、クラウドワーキングで仕事を受注できるか試してください。
- 会員登録
- 案件に応募
- オークション形式で受注
といった流れで、仕事を受けられます。
案件に対して応募者が複数いる場合、プロフィールや経歴をもとに発注者が人選するシステムです。
そのため、どれだけ応募しても受注できない場合はご自身のスキルが評価されていないと判断できます。
逆に仕事をどんどん受注できたなら、あなたのスキルは世間で必要とされているということ。
特に独立を考えている人は、クラウドワーキングで自身の需要を確かめてみるのがおすすめ。
本業との兼業で大変ですが、ここで培ったスキルや人脈が独立の助けになることは間違いありません。
技術系のサイト運営、YouTubeで情報発信をする
技術系のサイト運営やYouTubeで制御設計に関する技術情報を発信することで、自身のスキルが求められているかを確認できます。
制御設計界隈に求められている情報を発信できていれば、
- 訪問者や視聴者が右肩上がりに増えていく(1～2年)
- 技術的な質問が来るようになる
- 企業から仕事の依頼が来る
といった流れで、あなたのスキルが必要とされていると実感できるでしょう。
ちなみに、YouTubeもサイト運営も収益化が可能です。
サイト運営ではアドセンス広告を貼ったり、アフィリエイト広告を貼ることで収益化可能です。
YouTubeは有名なので省略。
どちらもそれなりに育てれば、月1万円ぐらいの副収入を生む資産となります。
より大きく育てば月10万円以上も不可能ではありません。
私はサイト運営で多少の収入を得ているので、その方法については技術サイトで月1万円を稼ぐ方法で説明しています。
自分の実力を知るには客観的な意見を社外に求めよう
自分が制御設計エンジニアとして一人前かを知りたければ、客観的な意見を求めましょう。
特に社内の意見ではなく、社外に求めることが重要です。
会社の枠を超えて活躍できる人材かどうかを知ることは、あなたの今後を決めるうえで役立つ指標となります。
- 今の会社をやめても行くアテがあるという自信がつく
- 収入に不満があれば転職で上げられる
- 今の会社で結果を出す方法に全力を尽くす
- 会社が求めるスキルをピンポイントで習得する
というように、自分が向くべき方向をハッキリされば迷いもなくなるはず。
転職活動でも副業でもなんでもやれそうなことからトライしてみてください。
特に自分の進路で悩んでいる方にとって、大きな転機になりますよ。