機械設計と電気制御設計。どちらのほうが年収が高いか一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
結論を言うと機械設計のほうが電気制御設計よりも平均年収が高いという結果となっています。(2025年1月時点)
2023年に調査したときは電気制御設計のほうが高かったのですが、状況が変わったみたいですね。
これらの結果は当サイトが独自に集めている求人データから算出したもの。
電気制御設計の年収アップ転職をメインに扱っていますが、他の職種についても転職市場を調査しています。
前職の経験を活かせて年収をあげられるなら、必ず同じ職種にこだわる必要はないと考えているからです。
ここでは電気制御設計と機械設計の転職市場を比較し、転職活動の参考となるよう情報を公開していきます。
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電気制御屋ジョブは制御設計で年収540万円以上を目指す人のための情報サイトです。
など、転職で年収を上げたい方へ向けて情報発信をおこなっています。

制御設計を新卒から始めて14年経過しました。採用も4年担当しており、転職者側と採用側の経験を活かして皆様の転職に役立つ情報を発信しています。
2025年1月時点では機械設計のほうが電気制御設計より求人年収が高い
2025年1月時点の求人データを見てみると、
- 機械設計 ⇒ 平均年収567.4万円
- 電気制御設計 ⇒ 平均年収545.9万円
という結果で、年収に関しては機械設計のほうが電気制御設計より21.5万円ほど高いことがわかります。
機械設計と電気制御設計における求人年収の分布
機械設計と電気制御設計における求人年収の違いを確認してみましょう。
- 機械設計の求人平均年収が567.4万円
- 電気制御設計の求人平均年収が545.9万円
ということで、21.5万円ほど機械設計のほうが高いことがわかります。
機械設計の求人年収データ
最大年収 | 1225.0万円 |
---|---|
平均年収 | 567.4 万円 |
最小年収 | 100万円 |


年収区分 | 求人数 | 割合 |
---|---|---|
500-599万円 | 2335件 | 30.2% |
600-699万円 | 1782件 | 23.0% |
400-499万円 | 1526件 | 19.7% |
700-799万円 | 869件 | 11.2% |
300-399万円 | 417件 | 5.4% |
800-899万円 | 236件 | 3.0% |
1000-1099万円 | 47件 | 0.6% |
900-999万円 | 39件 | 0.5% |
200-299万円 | 25件 | 0.3% |
1100-1199万円 | 24件 | 0.3% |
1200-1299万円 | 16件 | 0.2% |
100-199万円 | 3件 | 0.0% |
0-99万円 | 0件 | 0.0% |
電気制御設計の求人年収データ
最大年収 | 1450.0万円 |
---|---|
平均年収 | 545.9 万円 |
最小年収 | 188.0万円 |


年収区分 | 求人数 | 割合 |
---|---|---|
500-599万円 | 1243件 | 32.9% |
400-499万円 | 926件 | 24.5% |
600-699万円 | 862件 | 22.8% |
700-799万円 | 259件 | 6.9% |
300-399万円 | 234件 | 6.2% |
800-899万円 | 89件 | 2.4% |
900-999万円 | 20件 | 0.5% |
1000-1099万円 | 15件 | 0.4% |
200-299万円 | 13件 | 0.3% |
100-199万円 | 2件 | 0.1% |
1100-1199万円 | 2件 | 0.1% |
1200-1299万円 | 1件 | 0.0% |
1400-1499万円 | 1件 | 0.0% |
0-99万円 | 0件 | 0.0% |
1300-1399万円 | 0件 | 0.0% |
なぜ機械設計のほうが電気制御設計より超高年収の求人が多いのか
機械設計は業界の裾野が広く、勢いのある業界に関わる企業が年収を底上げしているのが原因です。
- 半導体装置開発、設計
- リチウムイオンバッテリー製造装置開発
- 充電装置設計
- EV車両の構造設計
- モーター設計
- 車体設計
- パワーユニット設計
- 航空機設計
- 物流装置システム開発
- 産業用ロボット開発
需要が見込める業界の大手企業が1,000万円以上の求人をたくさん出しています。
1,000万円どころではなく、1,100万円や1,200万円などより高額な給与を提示する会社も多数です。
対して電気制御設計だと最高年収は高くても1,000万円程度。
電気制御設計では機械設計と比べて超高年収を目指そうとするのは難しいでしょう。



1,000万円以上の年収を目指しているなら、機械設計がスジの良い選択です。
電気制御設計と機械設計における転職難易度の差
求人の年収分布の差を考えると、機械設計は高年収を目指すチャンスに恵まれているようです。
そうなると電気制御設計を選ぶメリットが無いように思えますね。
しかし機械設計を選べば誰しもが年収1,000万円以上を狙えるわけではありません。
機械設計の転職は業種の広さゆえに難易度が高い
機械設計の転職では、取り扱い業界が多く間口が広い点がメリット。しかしこれは良いことばかりではありません。
機械設計と一口に言っても
- 工作機械などの装置設計
- 電子機器の機構、構造設計
- エンジン関連部品設計
- 乗用車、特殊車両の車体設計
- モーターの設計開発
- 医療用機器の装置設計
- 人工衛星等の航空宇宙機器設計
- 産業用3Dプリンタの装置設計
などなど、かなり広い範囲が対象となります。
そのため年収1,000万円以上の求人が多いといっても、自身の保有スキルと合致する案件があるとは限りません。
保有スキルが高年収の求人とマッチしなければ、転職は難しいでしょう。
自分のスキルが選択肢を狭める羽目になる、ということは機械設計の大きなデメリットのひとつです。
機械設計転職のメリット | 機械設計転職のデメリット |
---|---|
求人数が多く選択肢が多い 1,000万円以上の年収を狙いやすい 需要があるので転職自体は容易 | 保有スキルによっては転職先の業界が限られる 供給も多いので買い手市場(企業側が有利) 異業種への転職だと入社後も相当な努力を要する |
電気制御設計は業界が狭いためスキルの深さが転職で求められる
電気制御設計は機械設計と比較して、最高年収では敵いません。
対象となる業界が狭い分だけ相場に近い求人が多くなり、上限が下がるからですね。
しかし業界が狭い分というのはデメリットだけではありません。
多くの求人に対して自分のスキルを活かしやすいため、
- 求人のえり好みができる(売り手側有利)
- スキルの深さに応じて年収を上げやすい(スキルで勝負できる)
といったメリットがあるのです。
さらに需要に対して人材供給が足りていない現状が、より売り手市場を加速させています。
年収540万円を超える求人も安定して見つけられるのが電気制御設計の強み。
現職でスキルを磨けば転職で報われやすい、というのが電気制御設計の転職市場です。
電気制御設計転職のメリット | 電気制御設計転職のデメリット |
---|---|
自分の経験を活かせる求人が多い 転職後の年収はスキルに比例させやすい 「需要>供給」の業界なので転職が容易 | 業界が狭い分だけ機械設計と比べ求人数が少ない 年収1,000万円以上を目指すには不向き 仕事内容の変化が小さく刺激が少ない場合もある |
結局どっちのほうがオススメなのか?
電気制御設計と機械設計どちらがオススメなのか。
単純にどちらが良いという結論は出せないので、いくつかの視点から判断してみました。
とにかく高年収を狙いたいなら「機械設計」
最大年収という点では機械設計がおすすめです。
電気制御設計だと1,000万程度が限界なのに対し、機械設計だと1,000万円超えの求人がいくつかあります。
ただし機械設計の場合、自分のスキルと転職先が求めるスキルの一致が強く求められる点には注意。
とにかく年収だけを求めて転職活動を行っても、内定がもらえないという状況になりかねません。
転職市場でより売り手市場なのは「電気制御設計」
電気制御設計最大のメリットが、人材需要に対して供給が全く追いついていない点です。
これは私が電気制御設計を始めた2010年頃からずっと言われていること。
電気制御設計者として若手だったとしても転職先を選ぶ立場になれます。
20代後半から30代前半ぐらいの中堅だと、年収アップの転職も狙える立場です。
現職でまじめに取り組んでいれば、それなりのスキルと経験を積んでいるはず。
それなら転職で年収540万円以上は多くの人にとって手の届く範囲です。
スキルと経験次第では年収600万円、700万円も夢ではありません。



私は電気制御設計で年収800万円を超えました。機械設計よりも最大年収は低いものの、まだまだ夢のある仕事だと考えています。
今後の需要については機械設計も電気制御設計も大きな差はない
年収が高くても、その仕事を続けられなければ稼ぎ続けるのは難しくなります。
将来性があるかどうかという視点では、機械設計も電気設計も大きな差はないでしょう。
ただし人気職種である機械設計は、供給も多く競争が激しくなりがちです。
仕事がなくなるといったことはないでしょうが、競争に敗れると平均以下の賃金で働くことを余儀なくされるかもしれません。
対して電気制御設計の場合では、常に「供給<需要」です。
転職者側に選べる余地があり、妥協をしなければ平均賃金である540万円程度を狙うのは難しくないでしょう。
機械設計でも電気制御設計でもより高い年収を狙うには
ここまでは年収を構成する要素のひとつとして、職種について説明してきました。
正直なところ、2025年時点では機械設計も電気制御設計もそこまで年収に差はありません。
なのでどちらが有利、不利なのかを考えるのは、あまり建設的ではないでしょう。
年収を上げたいなら、時間をかけて考えるべきは会社の選び方です。
たとえば機械設計だと、下は年収300万円、上は年収1,000万円超と振れ幅が大きいのはご理解いただけたと思います。
年収の範囲は業界で決まるが、その中でどの立ち位置を取れるかは会社選びが全てです。
会社選びは転職サービス選びの段階から始まっている
一般的に転職を行う場合、何かしらの転職サービスへお世話になることがほとんどです。
多くの人がやりがちなのは、
- CMや広告で見たことのあるサービスを使う
- 検索で一番最初に出てきたサービスを使う
ひとりでいくつものサービスを使って吟味するのは大変なので、こうなるのは当然でしょう。
特に製造系エンジニアの転職は転職サービス次第で狙える年収が変わる世界。
転職サービスの違いがどれだけ年収に影響するのか、一度確認してみてください。
※2025年2月4日時点
転職エージェント | 制御設計求人データ | 面談対応 | 利用期限 | 特徴と公式URL | ||
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平均 年収 | 平均 求人数 | 平均 年間休日 | ||||
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