転職を考えているけど「ラダー言語はもう古い技術だからお金にならない」と感じているなら、それは大きな誤解です。
確かにラダー言語は長い間使われ続けている古い技術であることは間違いありません。新しい言語が登場するなか、古臭いラダー言語が時代遅れと感じるのは確かです。特に若い世代なら最新のプログラミング言語のほうが学習価値が高いと考える人も多いではないでしょうか。
私もラダー言語を学んでいく中で「こんな汎用性のないニッチな言語を学んでも転職に役立たないのでは…」と悩んだこともありました。もともとC言語やJavaなどを扱えたのでラダー言語を学ぶ優位性を感じられなかったことが理由です。
実際にPLCラダーを扱うエンジニアとして働き始めて、ラダー言語を学ぶ価値はないというのは大間違いであることに気づきました。多くの稼働している設備はラダー言語で設計されています。今現在製造されている設備でもラダー言語は現役ですし、過去に納入された設備ならなおさらラダー言語が使われています。思った以上にラダー言語が使われている場所は多く、このスキルは製造業の現場では欠かせないことに気づいたのです。
さらに古い技術だからこそ進んで学ぶ人が少なく、ラダー言語を扱える人材は減少傾向です。そのためPLCラダーを扱える人材の獲得競争は激しく、メイテックネクストやタイズのようなエンジニア転職エージェントにたくさんの求人が集まっています。年収面も600万円前後を狙えるような求人が多く公開されているようです。
この記事ではなぜPLCラダーのスキルが時代遅れではないのか、そして今後も企業がそのスキルを求め続ける理由を詳しく解説します。さらに転職市場での具体的な求人動向や、あなたがこのスキルを活かして年収アップ転職に成功するためのヒントもお伝えします。

「ラダー言語には将来性がないから転職は難しいのでは…」と思っていたあなたにこそ、読んでほしい内容です。
なぜラダー言語は時代遅れと誤解されるのか
ラダー言語はリレー制御の代替技術として1960年頃に登場しました。リレー回路をそのままプログラムに置き換えられるため、リレー制御を理解していれば誰でも扱える高い利便性から現在でも広く利用されています。
同時期に登場したCOBOLやFORTRANは、特定分野で利用される以外で使用されることはなくなりました。加えて近年ではPLCでもC/C++やPythonなどの最新プログラミング言語を扱えるため、古いラダー言語の価値は下がっているように見えるかもしれません。
こうした背景から多くのエンジニアが「最新言語のほうが学ぶ価値が高いのでは?」と考えるようになり、ラダー言語は時代遅れという印象が広がっているようです。
しかしこれは製造業の現場を知らない人ならではの大きな誤解です。実際の現場ではラダー言語で設計された設備がほとんどであり、その他の言語は補助的な役割でしか利用されていません。時代遅れどころか今なお主力の言語として活躍しているのが実情です。
大事なのは「目新しさ」ではなく「需要の大きさ」
古いプログラミング言語を学振ことに対して「もうそろそろ需要がなくなるのでは…」という不安を抱き、多くの人が新しい言語にこそ価値があると考えがちです。しかし新しい言語=需要があるとは必ずしも言えません。
プログラミング言語の市場価値を決めるうえで本当に重要なのは、その言語にどれだけ需要があるかという点です。たとえ最新の言語であっても市場からの需要がなければ価値は限定的でしょう。
一方、ラダー言語のように古い言語であっても市場に需要があれば価値は高いと言えます。ラダー言語は設備の制御において今なお主力です。需要はまだまだ強くこのスキルを習得しているエンジニアは転職市場でしっかりと評価されます。
新しい言語に注目が集まりやすい現代において、その言語が「本当に広がっていくのか」を見極める目が求められます。プログラミング言語の価値は、新しさではなく実際の現場で使われているかで判断するべきなのです。
今もなおラダー言語を扱える人材は重宝されている
ラダープログラミングは登場から時間の経った古い言語ですが、今なお機械制御の分野では現役です。制御設計や設備保全、サービスエンジニアといった職種において、ラダー言語を扱える人材は企業から重宝されています。
なぜ古くから存在する言語にも関わらず、今も高く評価されるのでしょうか。その理由は次の3つから説明がつきます。
- ラダー言語を扱う人材の減少
- 実務レベルへ到達するまでに時間がかかる
- 工作機械の受注が年々増加している
ラダー言語を扱う人材の減少により人材確保ニーズが高まっている
PLCはSchneider Electricによって世に出たのが1968年ごろ。その後、各メーカーが独自に開発を進め、製造現場で広く普及し始めたのが1980~90年代です。
当時からシーケンスプログラムを扱っていたエンジニアの多くが、2020年前後を境に定年退職を迎える年代に入りました。
一方で新たにラダー言語を学ぶ若手が少ないため、人材の供給は年々減少傾向にあります。人材の流出が供給を上回っている状態です。よってどの企業でも人材の確保に苦労しており、求人はリーマンショック回復後から増加の一途を辿っています。
たとえば私が過去に利用して転職したメイテックネクスト では、登録なしでも多くの求人が確認できます。さらに登録してアドバイザーとの面談を受けると、非公開の求人にもアクセス可能です。
タイズのようなメーカー専門の転職エージェントでも、ラダーを扱える人材向けの求人を多く保有しています。こちらも無料で利用できるため、真剣に求人を探している方は一度チェックしてみてください。



2025年になってもまだまだ売り手市場です。貿易戦争の激化により景気が冷え込む前の今が最後のチャンスです。
実務レベルへ到達するまでに時間がかかるため挫折する人が多い
どんな仕事でも座学だけでは実務に耐えうるスキルが身につかないのは周知の事実です。特にラダー言語については、実務レベルに到達しようとすると、座学以上に経験の数が物を言います。
全くの初心者が独り立ちできるのは3年くらい必要でしょう。物覚えが良かったりやる気のあるタイプだと2年ぐらいでものにする人もいます。
これだけ時間のかかるスキルであるため、耐えきれずに辞めてしまう人も多いのが実情です。肌感ですが2人に1人続けばいいほうかと思っています。これに新規参入者の少なさが合わさって、より人材不足に拍車をかけている状態です。
逆に3年以上ラダー言語に触れる仕事を続けられているなら、転職市場で重宝される人材といえるでしょう。
工作機械の受注が年々増加しておりラダープログラマーの需要が伸びている


工作機械の年間受注を見ると、緩やかですが右肩上がりに増加しています。機械の数が増えるほどラダープログラマーの需要も伸びているということです。
制御に関わる「ラダープログラマー」「現地配線工」「ハード設計エンジニア」「制御盤組み立て工」「ハーネス製造工」において、最も人工あたりの単価が高いのはラダープログラマーです。
単純に高い専門性が求められるという点もありますが、需要に対して対応できる人材が不足していることが原因。機械の製造数に比例して仕事が増えるため、需要の面では他の職種を凌駕しています。
これは転職においても同じことが言えて、ラダープログラマーは比較的高い年収の求人が多く出ています。簡単な例だとメイテックネクスト なら大体620万円ぐらい。タイズなら640万円くらいが求人年収の平均ラインです。
重宝されているはずなのに何で給料が低いのか?
ここまでの説明でラダー言語を扱える人材の市場価値はとても高いことが伝わったはずです。しかし実際のところ年収が540万円に届かないという方もいるのは事実です。なぜでしょうか。
答えはシンプルで、あなたのいる会社はあなたに対して適正な報酬を支払っていないということです。
特に新卒から入社して働いている方はこの傾向が顕著で、スキル(市場価値)に応じた昇給を得られないことが原因。どの職種であっても会社が同じなら昇給カーブは一律だからです。つまりあなたのスキルは無視した会社の規定ベースでしか給料は上がりません。
これが転職となると企業が提示する年収はあなたのスキルに大して値付けが行われます。ラダープログラマーというスキルを持っているなら、年収540万円はあくまでも平均レベル。スキルや交渉次第で年収600万円以上を獲得することも可能です。
新卒で入社した会社に居て「ラダープログラマーなのに給料が低い」と言う方は、一度外の世界に目を向けてみてください。メイテックネクスト やタイズは、登録してアドバイザーと面談することで今のスキルでもらえるおおよその年収を知れます。
登録したからと言って必ず転職を強要されるわけではなく、情報収集や相談という名目でも利用できます。気軽に利用してみてください。
私も新卒で入社した会社の給料が低すぎて転職で年収アップした
私も2015年に給料の不満から転職。もともと400万円台だった年収は転職により530万円までアップしました。
そう、私が給料に不満を持った会社は新卒で入社。ラダー言語やハード設計、配線組み立てのスキルを身に着けても、5年間で年収は20万円くらいしか上がらなかったんですよね。スタートの年収が400万円を切っていたので、残業含めて400万円をちょっと超えるくらいでした。
当時の上司に給与交渉を持ちかけて破断。それをきっかけにメイテックネクスト を利用し、年収530万円スタートの現職へ転職しました。
新卒スタートでも超大手企業で、スタートのベース年収が高く、昇給も年1万円を超えるような会社であればそうそう不満が出ることはありません。しかし中小企業が多いこの業界では、年1万円を超える昇給を期待するのは難しいです。
だからこそ自分の持つスキルの評価を外に求めた結果、年収を一気に上げられました。せっかく需要のあるラダー言語を扱えるならば、今の低い給料で燻らずに外へ評価を求めてください。きっと思いもよらない評価をもらえるはずです。
ラダー言語は時代遅れどころか現役の「稼げるスキル」です
ここまでの説明で「ラダー言語は時代遅れだ」という誤解は解けたでしょうか。確かに歴史のあるプログラミング言語で、最近は新たな言語が登場しているため、影の薄い存在となりつつあります。実際に人気がないのは確かです。
しかし需要を見ればまだまだ現役。人材不足が顕著となり多くの企業がデキるラダープログラマーを求めた結果、今の転職市場は圧倒的に売り手であるあなたのほうが有利な状況です。
需要があって、新規参入者も少なく、これからも機械は増えていく。こう考えればラダープログラマーの価値がとても高いことに気づくでしょう。
もし今の会社で給料が低くて悩んでいるなら、メイテックネクスト やタイズをチェックしてみてください。会員登録しなくても見られる求人を確認してみたら、今の転職市場がいかにあなたにとって有利かわかるはずです。
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