どんなに好きな仕事でも、会社がクソだと地獄と化すのがサラリーマン。
今でも制御設計は好きで続けていますが、適応障害となり別の業界へ転職しようと考えていた時期がありました。
その原因は、自己中な無能部下と売上のことしか頭にない上司の存在。
部下くんは相談せずに勝手な判断で物事を進めるタイプ。
うまくいった試しはなく問題が起きてから相談しに来るので、常にケツ拭きをさせられていました。
それでいて上司は「売上を上げろ」だの「コスト低減」だの、カネにしか興味なし。
部下くんのせいで私が疲弊している状況を見て見ぬふりしていました。
あまりにもつらすぎて、一度だけ上司へ教育係をギブアップしたい旨を伝えたことがあります。
しかし、上司の答えは「お前の指導力不足のせいだろ?」でした。
このとき自分の中でプツッと糸が切れたように気力がゼロになる感覚がありました。
もうこいつに相談してもダメだ。誰も助けてくれないし、部下の顔も見たくない。こう思いました。
それからというもの、『会社』のことを考えるだけで心臓がバクバクし吐き気と頭痛に悩まされるように。
出勤日の前夜は布団に入っても「会社に行きたくない…」がずっと頭をよぎり、不眠症へ。
なんとか出勤しても、心臓のバクバクとまぶたの痙攣で仕事が手に付きません。
今までに経験したことがないほど、私の心は消耗していました。
30歳を超えて涙を流したのもこれが初めてです。(情けないけど仕方ない)
どうにかして休みをもらい心療内科を受診したところ、適応障害であることが発覚。
診断書を提出し休職しました。
一時的に難を逃れたものの、症状が落ち着いたらまたあの地獄へ戻らないといけません。
それだけは絶対に避けたいので、休職中に本気で転職活動と会社との交渉に取り組みました。
その結果、無事に今の会社で制御設計を続けることができています。
今回は、制御設計エンジニアの私が適応障害を患うほどつらい状況下でなにをしたのか書いていこうと思います。
まずは心療内科を受診し診断書をもらって休職を申請した
つらすぎて仕事が手につかない状況だったので、休職を申請することにしました。
休職するためには医師による診断書が必要です。
最寄りの心療内科を受診することで入手できます。
心療内科の予約はなかなか取れない
心療内科を初めて利用してわかったことが、予約が取れないことです。
「平日なら空いているだろう」と思って電話をしてみると、次の空きは一ヶ月後とのこと。
その後、4件ほど最寄りの心療内科に電話し、1件だけ当日に空きが出たので予約を取りました。
日本はメンタルを病人が本当に多いということを実感しました。
今回はたまたま空きがあってすぐに受診でき、診断書を入手できたのでラッキーでした。
休職するためには診断書が必須なので、予約待ちの間は嫌でも会社へ行かないといけません。
なので、少しでもメンタルに不調を感じたらすぐに心療内科を予約しましょう。
悪化してから予約が取れないなんてことになれば、よりひどい状況になりかねません。
今のつらい状況を伝えれば診断書は必ずもらえる
外傷による怪我などと違って、心の病気は本人にしか苦しさがわかりません。
そのため、診断書の内容は本人の希望通りに書いてもらえることがほとんどです。
なので、いつからどのくらい休職したいのかは医師へしっかり伝えましょう。
たいていは言ったとおりに診断書を書いてくれます。
ひとつ問題点を挙げるとすれば、診断書の発行手数料と受信料は自腹なんですよね。
しかも結構高くて、10,000円前後もします。
「会社のせいでこうなったのに!」
と思うかもしれませんが、労災認定されないと会社負担となりません。
休職するために必要とはいえ、そこそこの金額を自己負担させられるのは納得できませんね。
10,000円の出費で会社を休めるなら安いものだと自分に言い聞かせました。
休職直後はまず転職サイトへ登録した
問題が解決しなければ転職も視野に入れていたので、転職サイトへ登録しました。
当時、登録したのが以下の3つ。
この3つを選んだ理由は、過去に利用した経験があるからです。
初めての転職ではメイテックネクストを使いましたが、当時と年齢が違うため複数登録しました。
各社に書類を出して面談をした結果、過去転職に利用したメイテックネクストが良かったので再利用。
マイナビメーカーもJACリクルートメントも悪くはないですが、30代前半である自分の経歴と合わなかったです。
そう感じた理由は次で説明します。
マイナビメーカーエージェントだと30代には求人が少なすぎた
マイナビメーカーエージェントは、転職サイトで有名なマイナビが運営する転職サービスです。
メーカー系企業の求人だけを集めており、製造系エンジニア転職に良さそうだったので登録しました。
さっそく転職アドバイザーとの面談したところ、30代の私に紹介できる求人は少ないとのこと。
理由は、20代向けの求人が大半を占めているため。
利用者の6割が20代なので、20代向けにサービスの内容を寄せているようです。
なので、マイナビメーカーエージェントでの転職活動は諦めました。
転職サイトごとに得意な年齢層があることを初めて知りました。20代向けなら比較的条件の良い求人もあったので残念です。
マイナビメーカーに興味がある人は下記のリンクを参照ください。
今の経験とスキルではJACリクルートメントの求人を活かせなかった
JACリクルートメントは、高年収求人をメインに扱うハイクラス転職サイトです。
転職で今の年収を下げたくなかったので、ハイクラス転職サイトにも登録してみました。
合わなかった理由は、管理職経験がないことと英語ができないこと。
確かに高年収の求人は豊富で、今以上の年収の求人もありました。
問題は、そういった求人のほとんどが管理職経験者か海外勤務前提の採用だったんですよね。
管理職経験はなく、英語もできない自分だと応募できる求人がなく利用するのを断念しました。
逆を言えば、管理職経験があるかビジネス英語ができれば年収700マン円以上を目指せたということ。やっぱり英語は勉強しておくべきだと痛感しました。
JACリクルートメントに興味のある人は、下記のリンクを参照してください。
30代の制御設計求人に強いメイテックネクストをメインにした
マイナビメーカーもJACリクルートメントも、面談をして自分にはあっていないと判断。
最終的に30代向けの制御設計職求人が多かったメイテックネクストをメインにしました。
転職アドバイザーも制御設計の経験がある人だったので、相談しやすかったのもあります。
今の会社との交渉によっては転職しないかもしれない点にも了承をいただけたのも良かったです。
いわゆるお金にならない客なので、普通は断られることのほうが多いようですが担当者がいい人でした。
結果、転職活動はメイテックネクストにサポートしてもらうことになりました。
これで転職活動の準備は完了。あとは現職の会社との交渉に入っていきます。
メイテックネクストに興味がある人は、下記のリンクを参照ください。
- 転職サイトごとに特色があるので事前調査が必要
- 30代だと利用できない転職サイトもでてくる
- 転職するかわからない旨は必ず伝えておく
どうやって今の会社に残りながら希望条件を通すのかを考える
転職活動の準備については一段落したので、会社との交渉準備をしていきます。
何の考えもなしに交渉のテーブルへ座っても、絶対に失敗することは目に見えています。
今の会社は比較的給料も良く、人間関係も良いため辞めたくはありません。
今後も続けていくための条件として、下記の労働条件を希望しました。
- 部下くんを自分の直下から外すこと
- 労働量を適切な量まで削減すること
この希望を通すためには医者の力が必要です。
心療内科から労働条件を指示した診断書を入手
通院中の心療内科で、今後の労働条件を指示した診断書を作成してもらいました。
この画像の診断書は1枚目で、2枚目以降の希望する労働条件が記載されています。
ようするに「会社は本人の希望に沿ってストレスを減らす配慮をしなさい」という医師から会社への命令です。
診断書の内容は私自身のお願いしたとおりに書いてもらえたので助かりました。
もし診断書を書いて貰う機会があれば、会社にどうしてほしいのか医師へ具体的に伝えてください。
事前にメモ帳等にまとめておくと、うまく話せなくても意図が伝わりやすいです。
あとはこの診断書を使って、会社との労働条件交渉をおこなっていきます。
心療内科の先生は労働者の味方です。診断書を書いてもらう際は、遠慮せずに会社に対する希望を伝えてください。
- 労働者にとって診断書は最強の武器
- 医師には自分の希望をしっかりと伝えること
- メンタルがきつくて話せないならメモ等を作っておく
会社との労働条件交渉
診断書をもらい、やっと会社との労働条件交渉へ移ります。
診断書があるからといって絶対に会社が言うことを聞くとは限りません。
完全勝利を目指すのではなく、妥協点を設定した上で臨みました。
最低限のゴールは「部下くんを自分の直下から外す」ことです。
正直メンタルを病んだ理由が部下くんのせいなので、ここさえ勝ち取ればOKとします。
第一回目の交渉は妥協点にすら届かず
休職中に上司との面談をセッティングしてもらい、復帰後の労働条件について交渉スタート。
結果は、妥協点にすら届かず。
会社の言い分としては、
- 代わりがいないので部下くんの教育は継続してほしい
- 繁忙期なので業務量を減らすことはできない
- 全員でサポートするので再出社してほしい
というもの。
ここで「みんながサポートしてくれるなら…」といって妥協したら負けです。
上司も「今さえどうにかなれば…」という気持ちからの発言だったのでしょう。
数週間もすればサポートのことをすっかり忘れ、元の地獄に戻るだけ。
適応障害再発でまた休職するはめになるでしょう。
だからこそ、今回の条件は飲まず次回の交渉へ持ち越しとしました。
上司の考えることなんてお見通し。今さえどうにかなれば良いタイプの性格だったので、信じたら危険と判断しました。
第二回目の交渉では妥協点には到達
改めて二回目の面談をおこないました。
会社側も一筋縄ではいかないと判断したのか、態度を軟化した模様。
- 部下くんの教育係から外す
- 業務量は教育がなくなった分だけで勘弁してほしい
今回の労働条件なら、予定していた妥協点には到達しています。
ここで交渉を成立させても良かったのですが、上司を信用できないこともあり一旦保留としました。
口頭でのやり取りだったので、あとから反故にされる可能性があるからです。
労働条件の締結は第三回目へ持ち越して、それまでに誓約書を作成することにしました。
口約束は反故にされる可能性が高く本当に怖いです。後で何があっても反論できるよう、誓約書を作成しサインさせることで自分の身を守ることにしました。
第三回目の交渉で事件発生
第二回目の交渉で勝ち取った条件を反故にされないよう、誓約書にサインをもらうため三回目に挑みました。
しかし、ここで大きな事件が発生。
部下くんが退職届を提出。3か月後に辞めることになったのです。
このおかげで「部下くんの教育係から外す」は無条件でクリア。
問題は部下くんが残した業務の対応です。
上司も辞めるとは思っておらず、アホみたいな業務量を突っ込んでいた模様。
そうなると復帰後に大量の業務が回ってくることは目に見えています。
なので業務量の調整についても追加で交渉をおこないました。
ここで自分も辞めるとなれば会社は立ち行かなくなる。だからこそ、今こそが交渉の大チャンスだ。
部下くんが辞めるとなれば、会社は私にも辞められることを嫌がるはず。
ここが交渉のチャンスと見極め、すぐに復帰する代わりに業務量を減らすことで成立。
三回にも渡る交渉の結果、ほぼ希望通りの労働条件で復帰できました。
- 最高のゴールと妥協できるゴールの2パターンを用意する
- 「サポートする」という言葉を信じてはいけない
- 妥協点に到達してもすぐにOKを出さない
- 交渉締結時に議事録や誓約書にサインを貰って証拠を残す
復帰前にやっておくべきこと
無事に希望の労働条件で復帰が決まりましたが、まだやることが残っています。
メイテックネクストに今の会社へ残ることを伝えないといけません。
連絡なしに転職サイトの利用を辞めると、次回転職せざるを得ないときに利用できなくなります。
いくつか選考途中の会社があったので、辞退する旨を伝える必要があります。
せっかく転職活動をサポートしてくれたのに辞退するのは、申し訳ない気持ちでした。
とても言い出しにくい状況でしたが、メイテックネクストの担当者は快く承諾してくれました。
さらに、
「今後、転職を検討される際はまたメイテックネクストに戻ってきてください。全力でサポートしますので。」
と言っていただけたので、退会はせずにアカウントを残したままにしています。
結果的にはメイテックネクストで2度目の転職はしなかったものの、対応が丁寧で終始印象が良かったです。
今の会社を辞めるかどうか迷っているなら、万が一のためにもとりあえず転職活動を始めておくと良いと思います。
辞めることが決まってから転職活動を始めるよりも、心にゆとりがあるぶん失敗しにくいので。
メイテックネクストのリンクを張っておくので、どんなサービスかぐらいは見ておいてください。
30代制御設計エンジニアにおける選考途中の企業はこんな感じ
今回の転職活動で選考を受けた企業は5社。
すべてメイテックネクスト経由です。
書類落ちと選考通過を含む、応募した会社の内容を公開します。
書類落ち
- 大手工作機械メーカー
- 想定年収500~700万円
- 電気設計&制御設計
- 中小搬送機械メーカー
- 想定年収400~600万円
- 電気設計&制御設計、組み立て
書類通過
- 大手工作機械メーカー
- 想定年収550万円~700万円
- 電気設計&制御設計
- 大手工作機械メーカー子会社
- 想定年収500万円~600万円
- フィールドエンジニア(制御設計)
書類通過&1次面接通過
- 外資系工作機械メーカー日本支社
- 想定年収700万円~800万円
- フィールドエンジニア
年齢が年齢なので書類で落ちるのは仕方ないですね。とはいえ転職アドバイザーに何度も書類を添削してもらったので、年齢の割には通過率は高いと思います。
- 転職サイト利用時は辞退の旨を伝える
- 30代の転職はそれなりに大変
- 最初の難関は書類審査。これは転職アドバイザーを頼ればOK
今の会社に未練があるならできる限り残れる努力をしたほうがよい
今回の一件では、結果的に部下くんが自主的に退職したおかげで問題は解決しました。
もし部下くんが辞めなかったら、結果は違ったものになったかもしれません。
それでも私はできる限り今の会社に残るために努力をするつもりでした。
給料が良かったこともありますが、やはり人間関係がよかったことが一番の理由です。
人間関係が良好な会社は辞めないほうが良い
今回の事件でわかったことは、会社は人間関係で選んだほうが良いということ。
お金は節約や副業でどうにでもなりますが、人間関係だけは自分で選べないからです。
適応障害と診断されたとき、相談に乗ってくれた人や会社側に働きかけてくれた人もいました。
そのおかげもあって、会社側も態度を軟化させた部分があったと思います。
また良好な人間関係があった点も、辞めない方法を模索することに決めた理由のひとつです。
「この会社で働きたい!」
というよりも、
「この人たちと一緒に働きたい!」
だから、多少の妥協はしてでも今の会社に残るほうを優先しました。
「人間関係はいいんだけど、給料が安いんだよな~」という人は安易に転職へ進んではダメ。
私の妻がそのパターンで転職先に馴染めず、適応障害になりました。
良好な人間関係も給料に匹敵するほどの福利厚生であり財産だといえます。
サラリーマンとして働くなら、人間関係のほうが給料よりも大切かもしれません。
どうしてもお金が必要で困っているなら、副業をしましょう。
制御設計エンジニアなら月1万円ぐらいであれば再現性高く稼げます。
やり方は下記のページで説明しているので、一通り目を通してみてください。
転職を選択するのは会社や人間関係に未練がない場合だけ
絶対に放置してはいけない状況が、つらいと感じるままガマンして仕事を続けること。
人間関係も良くなく、給料も良くなければ、ストレスに苛まれ適応障害一直線です。
いま少しでも仕事がつらいと感じるなら、まずは心療内科で診断書をもらい休職してください。
1週間ほどゆっくり休んでから、転職活動を始めれば十分です。
焦燥した状態で転職を始めても良い結果にならないので、メンタルが落ち着くまではしっかり休んでください。
もちろん履歴書を書いたり、転職サイトをチェックするのもダメです。
メンタルが落ち着いてから始めるよう心がけましょう。
つらいと感じたらまずは休職すること
仕事がつらいと感じたら休職しましょう。
適応障害ならしっかりと休んで、原因さえ取り除けば回復します。
適応障害を放置して悪化させるとうつ病へ進行し、取り返しがつかなくなるかもしれません。
まずはゆっくり休んでください。
しっかりと休んでメンタルが回復してから今後のことを考えるべきです。
心が回復したら、休職中に転職活動を始めましょう。
転職はやり方さえ間違えなければ、失敗することはありません。
当サイトで紹介している転職エージェントなら、休職中である点も考慮してくれますよ。